海釣り特に磯釣りでは様々な虫よけ対策が必要になりますよね。ハチ、蚊、磯ヌカカなどは皆さんも対策されていると思います。
ですがマダニはどうでしょうか?
最近では普通の公園の草むらにもいると言われているマダニ。生息域はどんどん広がっているそうです。実は伊豆の夜釣りに行ったときに初めてマダニに噛まれました。
マダニを除去するまでの体験をまとめてみました。
風呂場にて
2023年7月13日から14日にかけて伊豆の宇佐美で夜釣りをしていました。(その時の釣行記はコチラ)おそらく、その時点で咬まれていたのではと考えています。
5日後の7月19日、夕飯を食べた後子供とお風呂に入っている時でした。湯船に浸かっていると、子供が不思議そうな顔で私の脇腹下辺りを指さして、「何かついているよ?」と言いました。
見てみると直径8mmほどの灰色の物体。ゴミか?と思い指でつまんでも取れない。
取れない時点でなんかヤバイと思い、慌ててお風呂を出ました。
よく見ると丸い形の周りにヒゲのようなものが生えています。
嫌な予感がしてネットで調べると
「マダニ」でした。
どうやら無理やる取ると、マダニの頭が体内に残ってマズイことになる様子。しかも感染症の危険性まであるようです。
その時点で何か気分が悪くなってきました。
これはマズいと思い、奥さんに気分が悪いことを伝えると、それは気のせいだとのこと。
手厳しい。実際気のせいでしたが。
病院の選定
すでに時間は20:30で、皮膚科は調べた限りどこもやっていません。仕方がないので消防署の病院案内を使って、総合病院の外科を紹介してもらい、電話してみました。
病院「できるだけ頑張りますが、取れない場合は切除しますがよろしいですか?」とのこと。
「良くないです」と即答しそうになりましたが、我慢して「お願いします」と伝え、病院に向かいました。
医師との問診
病院についたのは21時前。病院はすでに真っ暗です。インターホン越しに連絡したものだと伝え、外科の診察室へ案内されました。
対応してくれたのは若い先生とベテランっぽい看護師さん。
私「最近マダニって多いんですか?」と聞くと、
先生「いや、私も対応するの初めてなんですよ」と、力強い一言。
不安しかありません。
まずはマダニをワセリンなどで覆って窒息死させてから、ピンセットで取り除けるかチャレンジしてみるとのこと。
それがだめならメスで切開除去だそう。
頼む!マダニ窒息してくれ!
先生曰く「早ければ5分、遅くても30分で窒息するみたいですが、念のために15分経過したらピンセットで取れるかやってみましょう。」
・・・30分ではなく?
念のためという概念がよく分からなくなってきました。念のため40分とかならわかるのですが。
ですが、先生の判断なので仕方ありません。
ワセリンを使っての除去
ここからは怖くて作業は直視していません。
まずはワセリンでマダニごと覆っていきます。冷たい。脇腹なので横向きの姿勢で横になっています。看護師さんがワセリンがこぼれないように、手でずっと支えています。なんかすいません。
ついに15分経過し、ピンセットを使っていよいよ除去開始です。
皮膚を引っ張られる感覚とともに少しの痛み。イテテ。。。
先生「う~ん。取れないなあ。仕方ない除去しますか」
諦め早くない!?
「やっぱり30分待っても良いのでは!?」と思わず声が出そうになりましたが、格好悪いのでやめました。先生の時間もありますしね。
切除の準備に入っている先生たちを見ながら、何でこんなことになってしまったんだと切開の恐怖でガクガクしてきました。
自慢じゃありませんが、手術自体初めてです。今まで骨折すらしたことすらありません。
40代半ばで初めての経験です。できれば経験したくなかった。
メスを使っての除去
切除する前に麻酔注射をするようです。お腹への注射なんて初めてなので恐怖しかありません。
先生「少しチクッとしますよ~」
痛い!
いやいや結構痛いなコレ! 麻酔でこの痛み、切除が恐怖しかありません。ですが先生は心なしかウキウキしているような。
やっぱり切ってみたかったんですよね?
メスを片手にいよいよ手術開始です。(あえて手術と言ってみました)
先生「どうですか?痛みありますか?」と、メスで患部を触っている様子。
あれ?何も感じません。
麻酔がしっかり効いているみたい。これなら大丈夫そう!しかしすぐに除去できると思いきや、ここからが長かった。
うまくいかないのか先生は「うーんうーん」と言いながらカチャカチャやっています。
一度しびれを切らして「取れましたか?」と聞きましたが、「まだです」と即答。マダニ手強い・・・
幸い痛みはないので気は楽ですが、長引くのは気持ちのいいものではありません。ついには看護師さんも一緒になって作業に参加です。
作業は直視したくないので、ぼーっと診察室内を眺めながら、もう伊豆には行きたくないな・・・でも釣れない時の頼みの綱なんだよなあ、とか色々考えていました。
すると、ついに先生から「除去終わりました」とのお言葉。
体感では1時間くらいのイメージでしたが、実際は10分ほどで除去できました。
どうやら、マダニ除去自体は比較的早く終わったようですが、マダニの頭部などが皮膚内部に残っていないかの確認に時間を取られたそうです。
しっかり確認してくれていたのですね。一瞬疑ってすみませんでした。ありがとうございます。
ちらっと傷口をみると、添えられたガーゼに結構血が付いています。やばい見なきゃよかった。
ここから縫合作業だそう。若干麻酔が切れてきたのか感覚が戻ってきました。痛みはないのですが、縫われている感覚はわかります。
まさか縫合までされるとは思いませんでした。そんなに切られたのか。
手術完了
診察から約50分、ついにマダニ除去手術完了です。先生ありがとうございました!
1週間後に抜糸があるのでもう一度通院する必要があるそうです。
先生曰く、傷口は看護師二人の目でかなり確認したので、マダニの体の一部が体内の残っていることはないと思いますが、もし化膿や熱が出た場合はすぐに病院に来てくださいとのこと。
マダニの感染症は結構怖いみたいですね。まさこんな大事になるとは思わなかったのでびっくりしました。
ちなみにお値段はコチラ。安くはない笑
除去したマダニは発症した場合に備えて保管することにしました。先生曰く死んでいるそうですが、よく見ると足が動いているような・・・?生きていたら怖いのでプラ容器に密閉してその日は寝ました。
翌朝、よく確認してみると足が動いている!
いやいやマダニ生きてるじゃん!
てことは・・・15分じゃ窒息していなかったってこと!?
先生!やはり30分の窒息時間は必要だと思います!
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